おおいまち消化器外科クリニック「消化器の疾患」
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  • 逆流性食道炎

    逆流性食道炎

    胃酸が食道へ逆流することで食道の粘膜に炎症が生じる疾患です。
    胃痛や胸やけ、酸っぱい液体が上がってくる症状(呑酸)などがみられます。
    胃カメラで観察することで逆流性食道炎の診断、重症度の判定を行います。食道裂孔ヘルニアなどの、逆流性食道炎の誘因となる疾患について確認します。 食生活や生活習慣の改善、胃酸抑制薬の内服で治療を行います。

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  • 食道がん

    食道がん

    食道の悪性腫瘍です。飲酒や喫煙が発症に関与します。
    早期がんに症状はありませんが、進行すると、喉のつかえ、嘔気、声がれ、体重減少などの症状が見られるようになります。 早期がんは内視鏡による治療で完治しますが、進行した場合、外科手術や放射線治療、抗がん剤治療などが必要になります。 早期がんの段階で発見する事が重要な疾患ですが、ごく初期の病変を正確に発見する事の難しさが知られています。熟練した医師による最新の内視鏡機器を用いた胃カメラが必要です。

  • ピロリ菌感染胃炎

    ピロリ菌感染胃炎

    幼少期にピロリ菌に感染する事で生じる胃の感染症です。
    自覚症状なく進行し、中高年になると、胃がんなどの重篤な疾患の原因となる事が知られています。ピロリ菌感染者の約14人に1人が胃がんに罹患したという報告もあり、なるべく早期の段階でピロリ菌の除菌治療を行う事が重要です。 ご家族にピロリ菌感染の方、胃がん、胃潰瘍の方がいらっしゃる場合は、症状がなくとも一度ピロリ菌の検査を受けることをお勧めします。

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  • 胃潰瘍

    胃潰瘍

    胃の粘膜が深い部分まで傷ついている病態です。
    胃痛や、胃もたれ、黒い便などの症状がみられますが、全くの無症状の方もいらっしゃいます。
    約8割の方はピロリ菌感染が原因ですが、鎮痛薬や抗血栓薬などによる薬剤性の場合もあります。
    胃カメラで診断し、胃潰瘍の深さや部位、出血などの程度によって治療方針を決定します。潰瘍を合併する胃がんが疑われる場合には、組織生検による精密検査が必要です。 胃酸抑制薬や胃粘膜保護薬の内服で治療します。ピロリ菌が原因となっている場合は、ピロリ菌の除菌治療を行うことで再発を予防できます。

  • 十二指腸潰瘍

    十二指腸潰瘍

    十二指腸粘膜が傷つき、深い層まで損傷がすすんでいる状態です。
    空腹時の上腹部痛や、食欲不振、吐き気などの症状が見られます。約9割の方はピロリ菌の感染が原因ですが、食生活やストレスなどの環境要因も関与しています。胃に比べて十二指腸の壁はとても薄いので、重症化すると穿孔する(腸の壁に孔があく)場合もあり注意が必要です。
    胃カメラで診断し、胃酸抑制薬での治療を行います。ピロリ菌の存在が確認できた場合は、ピロリ菌の除菌治療を行います。ピロリ菌の除菌が成功すると、速やかに潰瘍は治癒し、その後の十二指腸潰瘍の再発も極めて少ない事が知られています。

  • 胃がん

    胃がん

    胃の悪性腫瘍です。95%の胃がんはピロリ菌感染が原因であると考えられています。なるべく早い時期にピロリ菌を除菌することで将来の胃がんを予防する事ができます。
    早期の胃がんに症状はありませんが、進行すると胃痛、胃もたれ、嘔気、食欲不振、貧血、黒色便など様々な症状が見られる様になります。
    早期の胃がんは胃カメラによる内視鏡治療で完治しますが、ある程度進行した場合は外科手術や抗がん剤などの治療が必要になります。発見された時の胃がんの進行度合いによって、治療方針や予後が大きく変わってきます。なるべく早いタイミングで病気を発見するためにも、症状がなくとも一度胃の精密検査を受けることがとても重要です。

  • 機能性ディスペプシア

    胃カメラで観察しても、胃がんや胃潰瘍などの明らかな原因疾患がないのにもかかわらず、早期飽満感(すぐにおなかいっぱいになる)、食欲不振、胃もたれ、胃痛などの症状が慢性的に続く場合に、機能性ディスペプシアと診断されます。日本人の10人に1人がこの疾患に罹患しているとの報告もあり、身近な疾患と考えられています。胃が苦しくて胃カメラを行ったのに何も異常がなかった、という方の一定数は機能性ディスペプシアの可能性があります。
    機能性ディスペプシアは、胃の運動異常、知覚過敏が原因と考えられています。内服加療に加えて、ストレスの緩和や日常生活の改善による自律神経の調整が有効です。

  • アニサキス

    アニサキス

    アニサキスは寄生虫の一種です。人に感染するのはアニサキス幼虫ですが、長さ2−3cmほどの白い糸の様な外観をしています。アニサキス幼虫が寄生したサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどを食べることで人の胃や腸に侵入し、激しい嘔気や腹痛を来します。アニサキスは加熱処理や−20度で24時間以上の冷凍で死滅しますが、一般的な料理で使われる食酢での処理、塩漬けでは効果がありません。
    胃カメラで虫体を直接確認し、除去することで速やかに症状は改善します。
    前夜に生の海産物を摂取して夜間から強い腹痛が発生した場合は、朝食を摂らずにクリニックを受診されると検査・治療を受けやすいと思います。

  • 大腸ポリープ

    大腸ポリープ

    大腸粘膜が隆起した病変を総称して大腸ポリープと呼びます。
    様々な種類のポリープがありますが、「大腸腺腫」などの腫瘍性ポリープは放置した場合に大腸がんになる事が知られています。これらのポリープをがん化する前に切除する事で、大腸がんの発生を予防することができます。
    通常の大腸ポリープに自覚症状はありません。多くの場合、全くの無症状か、別の症状に対する検査を行なった際に偶然発見されます。
    以前は、大腸ポリープの切除は入院で行う事が多かったのですが、技術の進歩によって安全に日帰り内視鏡手術で治療する事が出来るようになってきました。

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  • 大腸がん

    大腸がん

    大腸の悪性腫瘍です。ほとんどの大腸がんは、腫瘍性の大腸ポリープが成長し、がん化することで発生します。
    早期がんの段階では全く症状がありません。大腸がんが進行した場合にはじめて、血便や便秘、便が細いといった排便症状、腹痛などが現れます。
    早期の大腸がんは大腸カメラによる腫瘍切除で完治しますが、進行がんは外科手術の適応です。手術後に抗がん剤治療などが必要なケースがあります。
    大腸がんになる前の段階で、大腸ポリープを大腸カメラで切除する事により大腸がんを予防する事ができます。

  • 過敏性腸症候群(IBS)

    大腸に炎症やがん、ポリープなどの気質的疾患がないのに、慢性的に腹痛をともなう便秘や下痢などを繰り返す疾患です。ストレスや腸内環境のみだれ、遺伝、感染などさまざまな原因が関与していると言われています。血液検査や大腸カメラで、腸に器質的な病気がないことを確認することで確定診断されます。生活習慣の改善や食事療法、内服薬での治療を行います。

  • 潰瘍性大腸炎

    潰瘍性大腸炎

    潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜にびらんや潰瘍と言った粘膜のただれが生じることで発症する病気です。免疫の異常や遺伝、腸内細菌の関与が指摘されていますが、未だ原因はあきらかになっておらず、厚生労働省の指定難病です。30歳代以下の若い世代の発症が多いのですが、近年は中高年での発症もしばしば見られます。 潰瘍性大腸炎の主な症状は、血便、下痢、腹痛などです。主に長引く下痢や、血便をきっかけに診断されますが、中には全くの無症状で健診の便潜血検査をきっかけに診断される場合もあります。
    診断は大腸カメラによる大腸内の観察、組織生検による病理検査などで行います。炎症の範囲や、程度によって重症度の判定を行い治療方針を決定します。
    多くの患者様は内服や坐剤などで寛解(症状や内視鏡所見が改善すること)が得られますが、中重症、激症の患者様には免疫抑制薬や生物学的製剤、外科手術を必要とする場合もあります。
    潰瘍性大腸炎は、一度寛解となっても再燃することが少なくないため、寛解を維持するための治療を継続し、定期的な大腸カメラを行うことがとても大切です。
    また、長い期間にわたって広範囲の潰瘍性大腸炎に罹患している場合に、大腸がんの発生が増加する事が知られています。本邦における潰瘍性大腸炎に関連した大腸がんの発生率は、発症10年以上で約5%、20年以上で10%程度とされていますが、近年の治療の進歩や大腸カメラによる定期的な観察の徹底によって、大腸がんの発生率の低下が確認されています。

  • クローン病

    クローン病

    クローン病は小腸、大腸を中心とした全消化管に原因不明の炎症や潰瘍が生じる疾患で、厚生労働省の指定難病です。主に10-20代の若年の方が発症し、女性より男性の患者様が多いのが特徴です。
    最も多い初発症状は下痢と腹痛で、裂肛(切れ痔)や痔瘻、肛門周囲膿瘍などの肛門のトラブルを合併する場合もあります。
    クローン病の患者様は小腸がん、大腸がんの危険度が高い事が知られています。若年発症の患者様が多いので、長年続く炎症が発癌の原因と考えられています。複雑化した痔瘻に癌を合併する場合もあります。
    診断のためには胃カメラや大腸カメラ、カプセル内視鏡などによる消化管の精密検査、腹部の瘻孔や膿瘍が疑われる場合には腹部CTやMRIなどの画像検査が有効です。
    内服や点滴による薬物治療が中心ですが、肛門疾患を含め外科的治療が必要になる場合もあります。

  • 大腸憩室症

    大腸憩室症

    大腸憩室は腸の壁の一部が外側に向かって袋状に膨らんでいるもので、大腸カメラで確認するとエクボの様なくぼみとして観察されます。大腸憩室自体は病気では無く、特に治療の必要はありません。
    憩室に細菌感染をきたす憩室炎や、憩室出血などを発症した場合は、強い腹痛や発熱、血便などの症状が見られます。その場合は、大腸カメラや腹部CT検査で診断し、重症度に応じて抗生剤による治療、大腸カメラによる処置、入院による腸管安静などが必要になります。

  • 虚血性腸炎

    虚血性腸炎

    虚血性腸炎は腸の血流が悪くなることで粘膜に炎症が起き、突然の腹痛や下痢、血便などの症状が生じる疾患です。動脈硬化や血栓などの腸管の血管の問題と、便秘や下痢などによって腸管内の圧が高まる事が発症に関係していると言われています。
    大腸カメラで腸の粘膜の観察、組織生検を行うことで診断することができます。
    多くの場合は一過性で自然治癒しますが、重症な場合は腸の狭窄や壊死のために緊急手術が必要となることがあります。