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2023.06.14

大腸カメラの時の体勢について 体位変換ってなに?

看護師

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おおいまち消化器外科クリニックの看護師です。

 

これから大腸カメラを受けようと思っているけれど

どんな検査か不安で躊躇している方も多いのではないでしょうか?

 

そんな不安を和らげて頂く為、今回は大腸カメラの検査中の体勢についてお話しします。

何となく想像するのは、横向きになってお尻を突き出して膝を曲げて・・・という感じでしょうか?

 

その通りです!

 

 

左向きに横になっている体勢から検査は始まります。

でも、ずっと同じ体勢のままで、大腸カメラは終わらないのです。

 

実際はどうなのかというと・・・

 

その前に、大腸の形についてお話しします。

大腸というのはとても複雑な形をしています。

一般的にイメージする大腸の形はこんな形ですよね。

 

でも、実際の大腸の形はこういった単純な形ではないのです。

 

長さはおよそ1.7mほどですが、

直腸や上行結腸、下行結腸の様に身体にしっかり固定されている部分もあれば

S状結腸や横行結腸のようにお腹の中でブラブラと自由に動く部分もあります。

 

そのため、大腸は、想像以上に立体的にクネクネと曲がっていて

その曲がり角はステッキ状の急カーブになっていたりと複雑な形をしています。

 

この複雑な形状が「大腸カメラは痛くて大変」と言われる理由です。

 

このように複雑な形をした大腸をスムーズに検査するために必要なテクニックの一つが

大腸カメラの検査中に体勢を入れ換える「体位変換」です。

 

左横向きの体勢で検査が始まりますが、検査の進行にあわせて身体の向きを変えていきます。

仰向けや、右側横向き、場合によってはうつ伏せになることもあります。

 

適切なタイミングで体勢を換えることで、腸の形が変わり、曲がり角が緩やかになります。

腸の中の空気や液体が移動することで、病変を観察しやすくなり、安全なポリープ切除も可能になります。

 

「鎮静剤で眠っているから痛みを感じない」のではなく、

つらくない大腸カメラを実施するための様々な工夫があるのですね。

 

何となくイメージしていただけたでしょうか?

少しでも安心して、大腸カメラを受けていただけたら、と思います。

 

大腸カメラや胃カメラ、内視鏡検査でご不安な事があればどんな事でも聞いてくださいね!